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2018年10月03日

台風や災害のあと~トラウマという視点

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オープンマインドHPブログの読者のみなさんは、台風24号の際ご無事でしたでしょうか?
現在10月のはじめ、台風24号の後を追うようにして25号が来ているということで、
油断できない状況となっています。

さて、今回の台風のタイミングは(個人的なことですが)息子の運動会と重なっており、
いつもにもましていろいろと気を揉んでしまいました。結局小雨決行となったのですが、
実際台風が来た晩には東京ですら風が吹きすさび、窓はガタガタ揺れ、おちおち
眠れない夜を過ごしてしまいました。

台風がよく襲来する地方の方は、ある程度慣れっこなのだと思いますが、台風で被害を
受けないよういろいろ準備が必要なこともあります。慣れていない場合は、急場にそうした
対策を打つか、またはやられそうになって右往左往することになり、いずれにせよ
台風というのは「常のこと」ではない、特別対応を迫られる状況です。

こうしたときに働くことが知られているのがいわゆる「火事場のバカ力」です。
私たちは通常、退屈だと思ったり文句を言ったりもしつつ日常生活を送っていますが、
自分の能力なり何なりを極限まで使うことを求められることはあまりありません。
(芸術、スポーツ等を生業にされていたり、あるいは趣味でそういった発散をされている
とか、仕事は極限だよ、という方もいらっしゃるかもしれませんが・・・)
しかし家が危ない、家族が危ない、自分が危ない、といった「緊急事態」になると、
そのバカ力が発動され、自分の限界を超えて活動したり対処したりしてしまうことも
あるのです。

今回、東京ではそこまででなかったとは言え(でも高い木が倒れて門が壊れたとか、
オフィスビルのガラス窓が破れロビーが使えなくなったとか、件数は少ないですが
聞いています)、台風に対し気を揉んだり、対処したりで疲れたなぁ、と思ったことも
事実です。

台風に関しては、日本では予報技術が進んでおり、発生した時点から進路や規模などの
情報が入ってきます。最近手近なスマホでも入手可能ですね。ですから最接近するのは
いつか、どれくらい警戒が必要かといったことは、ある程度各人が事前に知って
対応することが可能になっています。

それに対し、予知が進んできているとは言え、地震などその他の災害は突然襲ってくる
ことがあります。「備えあれば憂いなし」と言いますが、やはり災害の規模が大きければ
まったく「憂いなし」とは言っていられない状況になります。

自然災害(台風、豪雨、地震等)もトラウマ的出来事(traumatic event, PTSDなどの
トラウマに対する反応を引き起こしうる出来事)の一種ですが、やはり「突然である」
「予期しなかった」方がこころへのネガティブな影響も大きいのです。

台風などは予期できるといいましたが、何らかの理由でそうした情報を取っておらず、
「突然」になってしまった人にとっては、よりインパクトが大きくなってしまうかも
しれません。

トラウマ的出来事を経験したからと言って、かならずしもメンタルの問題(典型的には
PTSD, Post-Traumatic Stress Disorder 心的外傷後ストレス障害)を起こすとは
限りません。以前読んだ話では(出店がなくて申し訳ないのですが)ある2人が
交通事故に遭い、1人は「死んだらどうしよう!」と恐怖に襲われ、もう1人はあまり
そうしたネガティブな考えは抱かなかったということでした。

結果、「死んだらどうしよう!」と思った人が、PTSDを発症してしまった、という
ことでした。このようにトラウマ的出来事が起こっているまさにそのとき(peritraumatic
period)、どういう思いを抱いているか、対処できると思っているかいないかは、その後の
メンタルにも響いてくると言われています。

やはり「受け身」「なすがまま」でないこと、自分である程度コントロール感を持ち、
対処できる、していこうとする心構えがキーポイントとなるようです。

ご自分にPTSD的な反応があると思われた場合、やはり早めにカウンセリングなどの治療を
受けることが大切かと思います。なぜならば放置するとそこから不安症やうつに発展したり、
またやがて不幸にして同じような出来事に遭ってしまったときに、同じようなネガティブな
反応をしてしまうことが考えられるからです。

PTSDの症状としては、1)回避(トラウマ的出来事を想起させる刺激や状況を避けようと
する)、2)再体験(回避したいにも関わらず、悪夢やフラッシュバックなどで、出来事を
再体験してしまう)、3)過覚醒(常に緊張して構えており、リラックスできない)という
3つがあり、またその3つにより、仕事や日常生活などに多大な障害が起こっている、という
状態です(アメリカ精神医学会『統計と診断のためのマニュアル』DSM、による)。

治療としてはリラクゼーションなど緊張を解くアプローチをしつつ、起こった出来事に
向き合い、もっと大きな構図の中で捉えられるようになる、というプロセスを辿ります。

話が冒頭に戻りますがやはり日常、力を出し切ってしまっているといざというときに
燃え尽きてしまう可能性が高いと言えます。緊急に対処せよ、と言われてももう
エネルギーが残っていないからです。最近、会社などでも経費削減のためギリギリの
人材・人数で回していることが多いようですが、こうした余力のなさは災害に対しては
脆弱であると言えるのではないでしょうか。

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