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2020年01月08日

「プレイ・ファースト」~遊びの有効性

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明けましておめでとうございます。今年もオープンマインドをよろしくお願いいたします。





さて、今年最初の投稿は「プレイ・ファースト」、遊びについてです。「プレイ・ファースト play first」について、豊富に英語の文例を見てはいないのですが、「遊びが第一」、「遊びが最初」、「遊びが先」といったように訳すことができるかなと思います。プレイ・ファーストが重要となってくる、3つの場面について考えてみました。





ますは、こころの病や問題の領域においてです。こころの不調などがある際、やるべきことをやらなければという義務感や焦りのために、学校や職場に早く戻らなければ(治療者であれば、戻さなければ)と思うかも知れません。ですが、「遊び」が必要な場合も少なくないのではないでしょうか。単にゆっくり、気ままにすることだったり、ワクワク・ドキドキすることだったりです。実際、学校や職場などで不調となってしまう原因の一つに、ふだんがんばりすぎる、限界を超えてやる、遊び感覚やペース配分がない、といったことがある場合もあります。こころの不調は、「もうちょっとゆっくりやりなさいよ」、「もっと楽しくやろうよ」というサインなのかもしれません。





治療者・援助者としても、「やるべきこと」として、できるだけ早い就学・就労を援助したくもなりますが、まず遊び的なことでこころの緊張を下げていくことは治療的に見てもとても大切で、順番として理に叶っていると言うことができます。まず遊び的なことをしてこころをほぐすことによって、義務的なことにも取りかかりやすくなります。





次に、子どもの発達においてです。子どもは遊びを介して学び、発達していきます。遊びは、子どもの不安を調節すると言われ、また遊びを介してルールや社会性について学ぶという側面もあります。子どもの遊びは身体の周辺で行われ、身体性との関連も強く、子どもは遊びの天才であるとも言えます。子どもは遊びに没入し、時が経つのを忘れ、止めたくなかったり、帰りたくなかったりすることもあります。子どものメンタルの治療にプレイ・セラピー(遊戯療法)が好んで使われるのも、遊びが子どもに向いており、効果があるからなのだと思います。





しかし近年、子どもを「勉強」に駆り立てる親や大人が多いようにも見受けられ、気になっています。子どもはいろいろなことを学んでいくことができますし、それを遊びの形にすれば効率がいいです。しかし、遊び的要素に「意味がない」、「役に立たない」と一蹴してしまうこころない大人もいるようです。(去年のことですが、神社のお祭りの射的に群がっている同級生たちに、「役に立たんぞ。将来のためにならんぞ」と言って通り過ぎていった小学生がいたのには、驚かされました。)学校の勉強に役に立つこと、将来の進学や就業に役に立つこと以外は「価値がない」と見なす、視野の狭い考え方です。こうした大人たちは、自分の不安(子どもがいい学校に行けなかったらどうしよう、子どもがちゃんとした仕事に就けなかったらどうしよう)に駆り立てられて、子どもを早め早めに「勉強的」な活動に送り込みます。





そもそも、「就学前」であり、まだ遊ぶことに主な時間を割くことがベストである幼稚園児・保育園児が、勉強や塾などに時間を使っています。幼稚園や、小学校低学年からずっと塾や勉強をさせられた子どもたちは、その後「息切れ」してしまうのではないでしょうか。もっと広い、全体的な発達の機会を失ってしまうのではないでしょうか。早すぎる、負担となりすぎる勉強は、その子を伸ばすというより伸びしろをなくす方向に働くのではないかと懸念しています。場合によっては子ども自身が望んでいない方向や進路へ方向づけしてしまうかもしれません。大人自身が、みずからの育ちや生活、働き方などを見直してみるべきなのかもしれません。





第三の領域は、大人の生活です。生活や仕事において、あまりに義務感や強迫的なものが多いと、遊びの時間や感覚を見つけるのは難しく、メンタルにも余裕がなくなってしまいがちです。実際、多くの職場がギリギリの人員でこなせないくらいの仕事をこなしており、「そんな余裕はない」というのがホンネかもしれません。しかし、大人にも遊びは必要です。せめて余暇時間を確保し、ゆっくり休んだり、日頃できないことをしたり、趣味や楽しみなどに時間を割いたりした方がかえって仕事にも集中でき、長持ちします。





ただ、「遊び」と書いたときよく言われる「大人の遊び」と誤解されるとちょっと困ります。お酒はやはり過ぎると毒になりますし、性的な「遊び」も自分や他人に対し害が生じる場合もあります。あくまで良識の範囲内での余裕、楽しみ、クリエイティビティといった意味での「遊び」を言っています。大人が遊び感覚を有していることによって、子どもにもプラスの影響があることでしょう。





遊びは不安をマスターするプロセスであると言われています。こころの健康や活発な活動のためにも大切なものです。元々、日本には独自の遊び文化や遊びの豊かさがあったのではないかと思われるのですが、現代の生活や経済の要求はそうした伝統的な良さも押し流してしまっているようです。「遊び」を見いだし、大切にしたいものです。


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