2020年09月09日

書くことについて

突然ですが、書くことが好きです。以前からではありますが、特に約4年前にブログ(アメブロ)を始めてからは、最初ぽつぽつと書いていたのですが、いつしか思いついたことについてパッと手軽に書ける場と化し、比較的よく更新しています。ここ(オープンマインドHP)のブログは、もう少しスローペースになってしまっていますが。

さて、カウンセリングにおいては、言葉が出てくる人たちは比較的順調にセッションを重ねていくということが言えるかと思います。もちろん、カウンセリングは言葉がすべてではなく、現在のようにオンライン主体でやっていると難しいのですが、共有する空間や微妙な表情、しぐさ、等々も大切です。「観察されている」とクライアントの方は思うかもしれませんが、それはこちら側(セラピスト、カウンセラー)も同じです。カウンセリングはいろいろな考えや思い、感情、身体症状などを、言葉に置き換えていく作業であると言えます。なかなか言葉にならないことが言葉になったとき、その「問題」はほぼ消失しているといった場合もあります。また、言葉は出るのだけれどそれが自分を裏切るような形で出てしまう人の場合は、もっとストレートに伝えられるようになるよう、作業をしていくといったこともあります。言葉の使い方は本当に人それぞれです。

このように「話す」人たちがある時点で「書きたい」と思うようになるのは、ある意味当然の流れなのかもしれません。唇を動かして話すのと、手指を動かして書くのとでは(それが紙とペンであれ、PCやスマホであれ)違いますが、どちらも「表現的言語」と呼ばれるものです。赤ちゃんは耳でいっぱいシャワーのように言葉や声がけ、会話を浴びることによって、やがて言葉を話せるようになります。話すことに自信を得た人たちは、やがてほかの場所でも話したり、あるいは書いたりするようになるのでしょう。そうした「自己表現」(「発信」と言ってもいいですし、「アウトプット」と言ってもいいですが)によって、今度はそれに惹かれた人たちや、機会が訪れるようになります。気が長いプロセスのように思われるかもしれませんが、着実なものでもあります。

ところで、ここから先はもろに宣伝になりますが、秋に初の書籍を発売する予定です。タイトルは『多文化マインド』を予定しています。私は横浜生まれですが、それまで潜在的に眠っていた異文化への興味が、多民族・多文化の環境であるニューヨークで目覚めたとも言えるかと思います。そのプロセスや現地での体験、帰国後の体験や文化、家族などいろいろなことについて考えていることを本にしました。ぜひ多くのみなさまにお手に取っていただければ幸いです。                      2020年9月4日記